家づくりで後悔しないために!建築設計事務所と共につくる注文住宅のすすめ2024.11.27
- 住宅の設計を建築設計事務所に依頼すると後悔する?
- 建築設計事務所が設計すると建設費が高額になる?
- 建築設計事務所に依頼するときに注意すべきポイントは?
建築設計事務所の建築家と共に理想のイメージを共有し、ゼロから住まいづくりを進めていくプロセスは非常に魅力的です。しかし、中には建築設計事務所に依頼したことを後悔する声が聞こえてくるのも事実です。
本記事では建築設計事務所に依頼するときに注意すべきポイントについて分かりやすく解説します。ハウスメーカーや工務店に依頼する場合との違いやメリットについてもご紹介しますので、理想の家づくりのための参考にしてください。
この記事でわかること
- 建築設計事務所に依頼した方の失敗・後悔事例
- 建築設計事務所に依頼して後悔しないためのポイント
- 建築設計事務所と共に家づくりをするメリット
注文住宅を建築設計事務所に依頼した際の失敗・後悔例
注文住宅の設計を建築設計事務所に依頼したことを後悔している方もいらっしゃいます。
ここでは、建築設計事務所との家づくりでありがちな失敗例を解説します。
後悔事例①建築予算を大幅に超過した
建築設計事務所の建築士は施主と共に理想を追い求めるものです。
その結果、こだわりすぎてしまい、当初の予算を大幅に超えてしまったと後悔する声があります。
また、建築設計事務所がお抱えの建設会社や職人しか使わない場合は、競争原理が働かないために業者との価格交渉が難しく、結果的に高額になってしまったケースもあるようです。
後悔事例②室内が夏暑く冬寒い
建築設計事務所が住宅のデザイン性を重視しすぎたために、開口部が多く断熱性や気密性が低い住宅になってしまったと後悔している方もいらっしゃいます。
設計においては、間取りや空間だけでなく、使用するサッシやガラス、断熱材も良く確認すべきでしょう。これらの部材の選定内容によって、室内の快適性が大きく変わります。
後悔事例③周辺環境に調和していない
奇抜過ぎる外観や、プライバシーを度外視した開放的な間取りは要注意です。近隣関係の悪化や、常に他者に見られているような不安に悩まされ、生活に不便を感じて後悔することになりかねません。
後悔事例④収納が少なく生活が不便
広すぎるリビングや開放的な間取りで収納不足になってしまい後悔するケースもあります。見た目の美しさを重視するデザインにこだわりすぎて、収納スペースが足りず日常生活に不便を生ずる場合などです。
快適に暮らすためには、納戸やウオークインクローゼットなどの収納スペースを確保することが重要です。また、生活動線や日当たりを考慮した洗濯干し場の配置にも注意を払うようにしましょう。
後悔事例⑤メンテナンスが多いうえにアフターフォローが悪い
建築設計事務所が設計段階までしか関与せず、着工後は建設会社任せになってしまい施工後のトラブル対応が不十分な場合があります。
また、住宅の寿命を延ばすためにはマメなアフターメンテナンスと定期的な点検が不可欠です。引き渡し後も末永く関係を維持できる建築設計事務所を選ぶと、将来に渡って安心できるでしょう。
建築設計事務所に依頼して後悔しないためのポイント
前章では設計事務所に依頼して後悔した声をご紹介しましたが、住宅の設計を得意とする建築設計事務所は施主のイメージを豊富な引き出しの中から具体化する能力に長けています。
以下の注意すべきポイントを施主がしっかりと把握することで、後悔しない理想の家づくりができる可能性が大きく高まります。
あくまで施主のエージェントであることを最初に確認する
「毅然」とした建築家タイプの設計事務所は、施主の意向を無視して自分の「作品」をつくる方向に走りがちです。施主の意見を尊重し、理想の住まいを実現するためのサポートをしてくれる建築設計事務所を選ぶと後悔しないでしょう。
建築設計事務所はあくまで施主の理想を実現するための建築エージェントです。建築設計事務所との相性は家づくりの成否を大きく左右しますので、対等なコミュニケーションが取れる設計事務所かを、繰り返し面談で確認してから依頼するべきです。
過去の実績だけでなく口コミを良くチェックする
建築設計事務所への依頼のきっかけとして、雑誌やネットの写真を見て問い合わせをすることが多いと思います。
紹介されている施主のライフタイルを見て、憧れの気持ちから入ることが多くなりますが、写真だけでは分からない実際の住み心地や建築設計事務所の対応についても入念な下調べをすると後悔しづらくなります。
建築設計事務所を選ぶ際には、実際に依頼した方を紹介してもらったり、設計事務所マッチングサイトなどに掲載されている口コミを参考にしたりして、慎重に行いましょう。
施工する建設会社を選べるかを事前に確認する
お抱えの工務店や職人にしか施工させない建築設計事務所が存在するのも事実です。建築士のイメージを理解し、高い精度で実現できる業者を使いたくなるのは理解できますが、その場合は価格の競争原理が働かず、建設費が高額になってしまい後悔する可能性があります。
その点、建設会社を競争入札で選定する方式であれば安心できます。ただし、建設会社の選定にあたっては、単に安ければ良いというものではなく、施工実績と事業の継続性(財務体質)、アフターフォロー体制も重視して総合的に判断するようにしましょう。
住宅性能評価制度を利用する
設計図だけでは分からない住宅の耐震性や断熱性を理解するために、「住宅性能評価制度」を利用することもおすすめします。
住宅性能評価とは、国が指定する第三者機関に住宅の性能を客観的に評価してもらう制度です。客観的な性能を知り、納得して設計を進めることで後悔を防ぐことができます。
新築住宅の場合、評価対象項目は下記の10分野33項目に渡ります。
1. 構造の安定に関すること
2. 火災時の安全に関すること
3. 劣化の軽減に関すること
4. 維持管理・更新への配慮に関すること
5. 温熱環境・エネルギー消費量に関すること
6. 空気環境に関すること
7. 光・視環境に関すること
8. 音環境に関すること
9. 高齢者等への配慮に関すること
10.防犯に関すること
参照:国土交通省住宅局住宅生産課 新築住宅の住宅性能表示制度かんたんガイド
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/content/001586565.pdf
住宅性能評価の中でも特に重要なのが、「1.構造の安定に関すること(耐震等級)」と「5.温熱環境・エネルギー消費量に関すること(断熱等性能等級)」です。
ただし、性能数値とデザイン性や空間の快適性がトレードオフになることも往々にしてあります。後悔しないために大切なのは、「何を優先して設計しているか」ということを理解しながら設計を進めることです。
(参考)耐震等級
地震に対する建物の強度は、次の考え方によって建築基準法で最低限の基準が定められています。
・「レベル1地震動(震度5強)」に対して「損傷しないこと」
・「レベル2地震動(震度6強から7)」に対して「倒壊・崩壊しないこと」
住宅性能表示制度では、建築基準法を満たす耐震性能を「耐震等級1」と規定しています。等級2は等級1の1.25倍の力に耐え、等級3は等級1の1.5倍に耐えられることを示します。
(参考)断熱等性能等級
建物の断熱性能と省エネルギー性能を評価する項目が、断熱等性能等級です。
等級は1から7まであり、等級が高くなるほど断熱性能が高く、エネルギー効率の良い住宅となっていることを表しています。
各等級で、地域区分ごとに定められたUA値(ユーエー値:外皮平均熱貫流率)とηAC値 (イータエーシー値:平均日射熱取得率)の基準値が示されています。
UA値は室内の熱が外にどれだけ逃げてしまうかを表す数値で、この数値が低いほど住宅の熱損失が少なく気密断熱性能が良いことになります。高気密・高断熱住宅を目指すのであれば、0.4以下とすることが望ましいでしょう。
ηAC値は夏場の太陽の日射熱がどれだけ室内に伝わるかを表す数値です。夏の冷房空調負荷を算定するときに用い、この数値が低いほど真夏の日射の影響を受けにくく、冷房に必要な電力などのエネルギーが少なく済む住宅であると言えます。
注文住宅を建てる際にはどこに依頼すると後悔しない?
注文住宅を建てる際にはハウスメーカーや工務店に依頼するケースが多いと思いますが、建築設計事務所に依頼することで得られる多くのメリットがあります。
ハウスメーカーのメリット・デメリット
【メリット】
・知名度とブランドイメージに優れる
・最新の施工技術と建材を使用し、高性能高品質が期待できる
・大手ハウスメーカーは資本力があり倒産しにくいため、アフターフォローが安心
【デメリット】
・広告宣伝や研究開発などに多くの経費を掛けているため、一般的に高価格
・国に特別に定められた工法(型式認定)で建築するため、注文住宅と言いながらも制約が多い
・リフォームの際には同一メーカーでないと対応できないケースが多い
工務店のメリット・デメリット
【メリット】
・ハウスメーカーに比べて設計や施工の自由度が高く、建設費が安価
・地域密着型でアフターフォローが安心
【デメリット】
・資本力に劣り、建物寿命以上に事業を継続できるか未知数
・施工リソースが限られており、希望の時期・工期で建築できないこともある
建築設計事務所のメリット・デメリット
【メリット】
・こだわりの完全オーダーメイド注文住宅が建築できる
・建設会社に対するエージェントとしての役割を果たしてくれる
・入札により複数の建設会社の中から依頼先を選択でき、適正価格での工事が見込める
・設計と施工の分離により、施工品質の監視機能が期待できる
【デメリット】
・設計打ち合わせに時間が掛かる
・全体スケジュールが長期化する傾向がある
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設計事務所とは?依頼するときのメリットとデメリットも説明!
建築設計事務所は、住宅の設計だけをするのではありません。施工段階において設計事務所は施主のエージェントとして働きます。建設会社に対してプロとしての毅然とした姿勢を示し、適正価格での工事を促しながらも手抜き工事や施工ミスを厳しくチェックしてくれることもメリットです。
打合せにやや時間が掛かり、全体スケジュールも長期化する傾向があるのがやや難点と言えますが、こだわりが強くじっくりと家づくりを進めたい方には逆にメリットになるでしょう。
まとめ
世田谷区の建築設計事務所Penthouse Studioでは、施主様の理想の家づくりにあたって、設計だけではなく資金計画や土地のご紹介、建設工事とその後のアフターフォローまで、建築エージェントとして全てのプロセスに関わらせていただきます。
また、400件以上の設計に携わった経験を活かし、ご予算に合わせた理想の設計をご提案いたします。
施主様を決して後悔させないよう、複数の選択肢を示しながら家づくりのプロセスを慎重に歩みます。
こだわりのオーダーメイド住宅の建築をご検討されている方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。