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建築設計事務所との打ち合わせは事前準備が大切!その進め方を詳しく解説2025.01.22

  • 建築設計事務所に依頼して住宅を建てるときの流れは?
  • 建築設計事務所との打ち合わせはどのように進める?
  • 建築設計事務所との打ち合わせの際に準備しておくべきことは?

理想の我が家をゼロから考えて造り上げようとするときに、経験豊富な建築設計事務所は最適なパートナーです。建築設計事務所はハウスメーカーのような仕様やプランの制約がなく、自由な発想であなたの希望に寄り添った提案をしてくれるでしょう。
 
しかし、建築設計事務所に依頼するのは何となく敷居が高いと感じていらっしゃる方も多いのではないでしょうか?
 
本記事では建築設計事務所に依頼して住宅を建てる際の流れと、建築設計事務所との打ち合わせの進め方について詳しく解説します。建築設計事務所に依頼する際の具体的なイメージがつかめますので、あなたの理想の家づくりのための参考にしてみてください。
 
この記事でわかること

  • 建築設計事務所に依頼して住宅を建てる際の流れ
  • 建築設計事務所との失敗しない打ち合わせの進め方
  • 建築設計事務所との打ち合わせの密度を濃くして、より良い住宅を造るためのポイント

建築設計事務所との打ち合わせの基本の流れと進め方

まずは、建築設計事務所に依頼するところから始まります。その後の設計打ち合わせと工事契約、着工後の流れまでの全体像を解説します。

契約前の打ち合わせ

雑誌やネット記事、内覧会等で情報収集

建築設計事務所選びの第一歩としては、建築雑誌やウェブサイト、SNSなどでその事務所の建築実例を知るところから始まるケースが多いでしょう。既に建築済みの友人や知人から建築設計事務所を紹介してもらうことも考えられます。
 
また、完成見学会や内覧会に参加することで、実際の空間や仕上がりを体感することができます。様々な実例を体験することで、自分たちの好みや家づくりの方向性を明確になっていきます。

気になる建築設計事務所へ問い合わせ

各種の情報収集で興味を持った建築設計事務所に連絡を取り、初回相談の日程を調整します。
打ち合わせの前に家族でよく話し合い、予算や希望する建物の規模、竣工スケジュールなどの基本的な情報をしっかり考えておきましょう。そうすることによって、設計完了後の予算オーバーなどのトラブルを避けることができます。

要望のヒアリング

初回の面談では、建築設計事務所側から詳細な要望をヒアリングしてきます。家族構成、ライフスタイル、好みの空間イメージ、こだわりたい部分などを具体的に伝えることが重要です。

建築設計事務所のプレゼンテーション

建築設計事務所からは、過去の実績や設計の考え方、概算費用、スケジュールなどについての説明があります。
この段階で設計料と支払いのタイミング、建築設計事務所の業務範囲についてもしっかりと確認しておきましょう。

設計中の打ち合わせ

設計監理業務委託契約

自分たちの理想を叶えてくれそうな建築設計事務所と出会えたら、基本設計に入る前に正式に契約を締結します。
契約では設計料、業務内容、スケジュール、責任範囲などを明確にします。建築設計事務所との契約は一般的に「設計監理業務委託契約」となり、設計はもちろんですが、工事が始まってから設計図通りに建物が作られているかを施主に代わって確認するところまでを含みます。

基本設計

基本設計に入る前に、建築設計事務所が敷地条件の確認や法規制の調査を行います。その上で建物の配置計画や平面計画、外観デザインなどの基本的な設計を進めます。
基本設計が固まった段階で建設会社に依頼して概算工事費を算出しておくと、その後のトラブルを回避できるでしょう。

実施設計

基本設計が完了し概算金額が想定予算内に収まったら、それを基に実施設計として具体的な構造設計や設備設計、詳細な意匠設計のプロセスに進みます。
実施設計では材料や設備機器の選定、建具や照明計画なども決定しますので、必要に応じて打ち合わせの回数を重ねて行くことになります。

確認申請

実施設計完了後に建築基準法に基づく「確認申請」を行い、設計した建物が法基準に適合していることを国の認定機関にチェックしてもらうプロセスが必要になります。
法適合が認められると「建築確認済証」が発行され、工事の着工が可能になります。

建設会社の選定

実施設計図書をもとに、建設会社から見積を取得します。場合によっては複数の建設会社から見積りを取得し、価格や施工実績、アフターサービスなどを比較検討することも必要です。

工事請負契約

選定した建設会社と工事請負契約を締結します。工事請負契約では、工事費や工期はもちろんですが、支払条件や完成後の保証内容などもしっかりと確認し、納得が行くまで説明を求めましょう。

工事中の打ち合わせ

地鎮祭

工事着工前に、工事の安全を祈願する地鎮祭(起工式)を執り行うのが一般的です。施主、設計者、施工者が一堂に会する最初の行事となります。
工事着手する前に建設会社と一緒に近隣を回り、着工の挨拶をしておくと引っ越し後の近隣関係もスムーズになります。

上棟

建物の骨組みが完成する時点を「上棟」と言い、このタイミングで上棟式を行う場合もあります。
この段階で工事の進捗状況を確認し、今後の工程について建築設計事務所を交えて建設会社と現地打ち合わせを行うと安心です。

中間検査

上棟後は建物の外装から工事が進み、順次内部の配線や配管、壁や天井の下地が施工されて行きます。時間の許す限り現地に足を運び、疑問点や変更点があれば早急に建築設計事務所に伝えましょう。
少なくとも、内装の壁の断熱材が施工される前に「中間検査」として現地で建築設計事務所と建設会社立会いの下で確認のプロセスを踏むことをおすすめします。

完了検査

建物が完成したら、完了検査を実施します。完了検査では設計打ち合わせ通り、図面通りに建物が作られているかを確認すること、内外装にキズや施工不良が無いかについても厳しくチェックしましょう。
それと並行して、建築基準法に基づく完了検査も必要となります。これは建築設計事務所と建設会社が対応しますが、検査に合格すると「検査済証」が交付され、建物の使用が許可されます。

引き渡し

完了検査で万が一不具合が見受けられたら、速やかに是正工事を実施します。その上で最終的な検査と確認を行い、問題が無ければ建物の引き渡しを受けます。
引き渡しの際には、設備機器の使用方法の説明や、保証書類の受け渡しなども行われます。

建築設計事務所との打ち合わせで事前に用意しておくと良いもの

建築設計事務所との打ち合わせは事前の準備が大切です。打ち合わせの密度を高めるためのコツをいくつかご紹介します。

契約前の打ち合わせ

建築する土地の情報

土地が既に決まっている場合は、公図と地積測量図を必ず持参しましょう。これらの図面は、建築可能な範囲や規制を確認する上で不可欠な資料となります。
まだ土地が決まっていない場合は、希望する立地条件や必要な広さについて具体的に説明できるよう準備しておきましょう。建築設計事務所によっては土地探しのサポートも行っているため、この段階での相談も可能です。

予算を明確に

想定している予算についても明確にしておく必要があります。多くの建築設計事務所では資金計画の相談にも応じており、住宅ローンについてのアドバイスも受けられます。

家族構成とライフプラン

家族構成や将来のライフプランについても重要な情報です。子供の独立時期や両親との同居の可能性など、将来の変化も考慮に入れて計画を立てることができます。さらに、家族ひとりひとりの要望(趣味や仕事に関連する空間、希望する設備など)もリストアップしておくと良いでしょう。

設計中の打ち合わせ

新居に持ち込む家具や家電のリスト

設計が始まったら、新居に持ち込む予定の家具や家電製品のリストとそれぞれの具体的なサイズを用意しましょう。これにより、収納スペースや配置の検討が効率的に進められます。

写真でイメージを共有

雑誌やインターネットで見つけた気に入ったデザインや間取りの写真があれば、それらも持参すると良いでしょう。視覚的な資料があることで、イメージの共有が格段にしやすくなります。

打ち合わせの際には必ずメモを取る

打ち合わせ内容は必ずメモを取るようにしましょう。後々「言った・言わない」というトラブルを防ぐため、専用のメモ帳やレポート用紙を用意しておくことをおすすめします。

工事中の打ち合わせ

製本図面を入手

工事が始まる際には建築設計事務所あるいは建設会社に要望して、着工時の図面を製本の形でもらうようにしましょう。これは、図面が勝手に改ざんされるのを防ぐためです。

メジャーやカメラを用意

現場での寸法確認用にメジャー(スケール)を持参し、進捗状況を記録するためのカメラも用意しておくと便利です。特に360°カメラがあれば、空間全体を記録することができて家に帰った後でも詳細に確認ができます。

完了検査時には付箋紙やマスキングテープを用意

完了検査の際には、チェックポイントを明確にするための付箋紙やマスキングテープがあると便利です。これらを使って、気になる箇所や確認が必要な部分を効率的にマークすることができます。

建築設計事務所との図面・プラン調整の進め方の注意点

建築設計事務所との打ち合わせの中では、住宅の間取りや仕様など考えることが非常に多くあります。建築設計事務所との打ち合わせを進める際の注意点について、いくつかのポイントをお伝えします。

理想をはっきりと伝える

建築設計事務所とのコミュニケーションでは、言葉だけでなく、具体的なイメージを伝えることが重要です。日常生活の中で気に入った空間やデザイン、素材の質感などを見つけたら、すぐに写真に収めておきましょう。
同様に、インターネットで見つけた参考になる画像は、スクリーンショットで保存しておくと良いでしょう。

優先順位を明確にする

設計士だけでは各要望の重要度を判断することは困難ですので、ご家族それぞれの要望の優先順位を明確にしておくことは非常に重要です。
設計打ち合わせの前に、ご家族全員が揃う場で時間を掛けて話し合いをすることが大切です。

予算の上限を定める

希望する間取りや仕様と予算のバランスを常に確認しながら進めることも大切です。可能であれば、建設会社から早い段階で概算見積を取得し、打ち合わせの過程で適宜、予算との差額を確認できる体制を整えておくことをお勧めします。
 
予算の上限を明確にしないまま設計を進めると、建設業者からの見積時に予算オーバーが判明し、計画の大幅な見直しが必要になる可能性があります。
そうなりますと、引き渡し時期に大きな影響を与える可能性もありますので要注意です。

まとめ

建築設計事務所Penthouse Studioでは、施主様の理想の家づくりにあたって、設計だけではなく資金計画や土地のご紹介、建設工事とその後のアフターフォローまで、建築エージェントとして全てのプロセスに関わらせていただきます。
 
施主様を決して後悔させないよう、複数の選択肢を示しながら家づくりのプロセスを慎重に歩みます。
こだわりのオーダーメイド住宅の建築をご検討されている方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。