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設計事務所とは?依頼するときのメリットとデメリットも説明!2024.07.19

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  • 設計事務所に頼むメリットは何かを知りたい
  • 設計事務所とハウスメーカーの違いがわからない
  • 設計事務所へ依頼するとハウスメーカーより割高にならないか不安

 

マイホームを建てようと思ったとき、どこへ依頼するのが良いか迷ってしまう方が多いのではないでしょうか。
 
この記事では設計事務所とは何か、また依頼するメリットとデメリットをハウスメーカーと比較しながらご説明します。

 

この記事でわかること

  • 設計事務所が優れている点
  • 設計事務所に依頼する際の注意点
  • 設計事務所への依頼が向いているのはどのような人か

 

設計事務所に依頼するメリット

住宅は、規格が定まっている建売住宅のほか、依頼者の希望に基づいて設計したうえで建築工事をおこなう注文住宅の2種類に区分できます。

 

注文住宅はハウスメーカーや建築会社へ依頼するのが一般的ですが、設計事務所に設計などを依頼したうえで建築会社へ建築工事を発注するのも1つの方法です。

 

ここでは、設計事務所に依頼するときのメリットを説明するので、参考にしてください。

 

適正価格の把握

施工費用の適正価格を把握できる点が、設計事務所へ依頼するメリットの1つです。

 

ハウスメーカーや建築会社が設計するときには、施工のうえで自社が得意としている部材や工法を選択するケースが多くなるでしょう。
 
設計費は建築費用に包括されているため、依頼者は施工自体に必要な費用を把握しにくい傾向があります。

 

一方の設計事務所では何の縛りも受けずに依頼者の要望を踏まえて設計し、施工費用を積算するとともに複数の建設会社から見積りを取り寄せます。

 

また、品質の維持と同時にコストを抑えられる材料や工程を研究していて、材料費や工事費を抑えるための提案もしてくれるでしょう。
 
ほとんどの設計事務所は日頃から複数の施工業者と連携しており、建物の構造や用途にあわせて適した業者を把握しています。

 

設計事務所は建築工事がスムーズにおこなわれるよう施工業者との良好な関係を築いていますが、会社が異なり、設計者と施工者との間に利害関係や主従関係は発生しません。
 
この点でも適正な価格での施工が期待できます。

 

独創性の確保

注文住宅は規格が定まっている建売住宅と異なり、依頼者の希望を踏まえた建物になるよう設計されます。

 

ただし、ハウスメーカーや建築会社では、ある程度の雛形をもとに設計するのが一般的です。
 
仕様や仕上げ、工法を限定している会社が多く、得意としている材料や工法を採用する傾向があります。
 
このため、注文住宅であっても建売住宅のように類似の物件が存在するケースは少なくありません。

 

一方設計事務所では、参考にする建築物があったとしても基本的にはすべて独自に設計をおこないます。
 
施工に関して一切の制約がなく、完成する建物は、自由な発想により独自性を持つ仕上がりになります。
 
依頼者の要望にあわせるスタイルが基本になりますが、さらにアイデアを加えてより良い建物になるよう設計するのが設計事務所の特徴です。

 

したがって、依頼者に意見を求める機会が多くなるため、依頼者も完成した建物に対する愛着が深まるでしょう。
 
予算に限りがあるときには、事前に伝えておくと予算に応じた設計を提案してくれます。
 
ハウスメーカーや建築会社よりも設計事務所による設計のほうが、依頼者の希望をより取り入れたマイホームを建てられるでしょう。

第三者による施工監理

施工時には、設計どおりにおこなわれているかチェックする必要があります。
 
設計の内容が優れていても、図面で示している設計図どおりに施工されなければ出来栄えが違ってしまいます。
 
したがって、施工監理は建築工事で重要な仕事の1つです。

 

設計から施工までを一括で請け負うハウスメーカーや建設会社では、設計や施工監理は工事をおこなう同一の会社内で対応するのが一般的です。

 

また、大きな建築会社になると設計部門として建築士事務所を別に設立しているケースがあり、設計から建築までをチームで取り組む事例もみられます。
 
そうなると、どうしてもチェックが緩くなるでしょう。

 

設計事務所に設計を依頼するときには、設計事務所が建物の施工に対する施工監理をおこないます。
 
施工業者と異なる目線で設計事務所が厳しくチェックできる点が、建築工事を成功させるうえで重要なポイントになります。
 
第三者によるチェック機能が働き、手抜き工事になりにくい点が設計事務所に依頼するときの大きなメリットです。
 
なお、設計事務所が施工監理する際には、工事を担当する建築会社などとの調整は設計事務所がおこないチェックした結果を伝え、必要に応じて不具合な点を指摘します。
 
依頼者にはハウスメーカーや建設会社に依頼するときと同様に、施工監理について作業や負担が発生するわけではありません。

 

柔軟な対応

ハウスメーカーや建設会社がおこなう設計は画一的な面があり、個別の案件への対応が難しい傾向があります。
 
敷地が狭いケースや変形地・傾斜地・段差がある土地のほか、予算が少ないなどの問題があるときにはハウスメーカーなどに依頼しても断られるかもしれません。

 

一方、常に個別対応をおこなう設計事務所での設計では、敷地の悪条件は大きな問題にはならないでしょう。
 
一級建築士が所属する設計事務所では、一般住宅だけではなく公共施設や商業施設なども幅広く手がけているケースが多く、多種多様な建物の設計経験があります。
 
狭小地や変形地であっても状況に応じた柔軟な対応により問題点を解決し、依頼者の希望に合うよう設計してくれます。

 

ただし、依頼者の希望をすべて取り入れられるわけではない点には注意が必要です。
 
敷地の条件に応じて建築可能なプランの提示があり、依頼者との意見交換を踏まえて設計が進む流れになります。

 

営業活動が皆無

ハウスメーカーや建設会社の多くは、社内に営業部門があります。
 
建築に関する相談や見積りを依頼すると、営業部門のスタッフからの営業活動を受けるでしょう。 
 
営業活動は、施工契約の締結を目的におこなわれます。
 
営業成績を上げるうえで力が入り過ぎてしまい、まだ間取りや仕様を検討している途中にもかかわらず何度も依頼者の自宅を訪問して契約を迫る営業マンもいます。

 

一方、設計事務所の多くは営業活動をおこなっていません。
 
したがって、執拗な営業活動を受ける心配は不要です。
 
新聞やチラシによる宣伝広告のほかモデルハウスなどもなく、営業活動に費用をかけずに運営経費を抑制し、コストパフォーマンスの高い家づくりにつなげています。

 

ただし、営業マンがいないため、問い合わせを受けても自宅を訪問する機会を作るのが難しい場合もあります。
 
設計事務所とのやりとりは電話やメールが中心になるほか、事務所まで足を運ぶ必要がある点には注意しましょう。

 

設計事務所に依頼するデメリット

設計事務所への依頼にはさまざまなメリットがありますが、一方でデメリットもあるため注意が必要です。
 
ここでは、設計事務所に依頼する際のデメリットをご説明します。

 

時間が必要

設計事務所に依頼すると、依頼者の希望に叶ったマイホームを手に入れられるでしょう。

 

ただし、入念な打ち合わせが必要になり、時間と手間を要する点がデメリットの1つにあげられます。

 

また、画一的な設計を得意としているハウスメーカーなどと異なり、物件ごとにアイデアを凝らして設計するため、設計にも時間がかかります。
 
建築工事全体にかかる費用を把握するのも、ハウスメーカーなどと比べると相当の期間が必要です。
 
自社で設計施工をおこなうハウスメーカーや建築会社では、契約前に工事費を提示できます。

 

一方、設計事務所では、設計を終えて見積りをとってからでないと工事費を確定できません。
 
工事費の確定までに半年かかるケースもあり、設計事務所に設計を依頼するときには時間とエネルギーが必要になります。
 
したがって、特別なこだわりがない方や施工を急いでいる方には適していないかもしれません。

 

依頼先の選定が困難

設計事務所に所属する有資格者は、それぞれ専門性や得意な部分が異なります。
 
一級建築士のなかにはランドタワーや大規模な建物を得意としている方がおり、設計事務所が大きな物件しか扱っていないと誤解される傾向があるのは、この点にあるでしょう。

 

実際には、一級建築士や二級建築士も住宅を設計しており、木造建築士は延べ面積が300㎡未満の木造住宅を専門としています。

 

いずれにしても、設計事務所では依頼者との意見交換などによって設計を進めており、デザインには各自の個性が発揮されます。
 
自由な発想により独創的な建物を建てるうえで、設計士によるアイデアが重要なウエイトを占めるでしょう。
 
したがって、設計事務所を選択するときに複数の会社へ見積りを依頼しても、金額を重視して依頼先を選択するのは避けるべきです。

 

依頼者が目指している建物の内容と設計事務所側が受け取っているイメージが合致しないときには、思いもよらない設計内容になりかねません。
 
互いのマッチングの具合を見極めるのは、依頼者自身の感性に委ねられます。
 
このため、依頼先の選定が難しくなり、依頼者のなかには大きなストレスを抱える方もみられます。

 

設計事務所によっては過去に手掛けた建物を公表しているケースがありますが、基本的に広告に力を入れていない点で、得意としている建物を調べるのは難しいでしょう。
 
希望している内容の建物を得意としているかは設計士と話してみる必要があり、依頼先を選定するにあたっても手間と時間を要してしまいます。

 

設計事務所・ハウスメーカー・工務店の違いとは?特徴を徹底比較

比較項目 設計事務所 ハウスメーカー 工務店
設計の自由度
非常に高い。制約がなく独創的な設計が可能 変形地などにも柔軟に対応

規格化されたプランが基本で、仕様や工法に制限があることが多い

比較的自由だが、会社の技術力や得意な工法に左右される
デザイン性
建築家の個性が反映された、オリジナリティの高いデザイン

商品ラインナップとしてデザインが決まっており、似たような外観になりがち

設計力によるが、デザイン性の高い住宅を手掛ける工務店もある
コスト 設計料が別途発生 ただし第三者の立場でコスト管理を行い、適正価格を把握できる 設計・施工一体価格広告費やモデルハウス維持費が価格に含まれる 設計・施工一体価格 広告費が少ない分、比較的コストを抑えやすい
施工の品質
設計事務所が第三者として厳しく施工監理を行うため、品質が確保されやすい

品質基準は高いが、監理が社内で行われるためチェックが甘くなる可能性も
△~〇
会社の規模や体制により品質にばらつきがある
工期 長い傾向
依頼者との入念な打ち合わせや、設計に時間をかけるため
短い傾向
部材や工程がシステム化されているため
標準的
設計の内容による
おすすめな人 こだわりが強く、時間をかけてでも理想の家を建てたい人 ブランドの安心感を求め、短期間で家を建てたい人住宅へのこだわりが少ない人 地域密着で柔軟な対応を求め、コストも意識したい人

 

設計事務所に依頼するのが向いている・おすすめな人

こだわりを持ち、自分だけのマイホームを作りたい方は設計事務所に依頼するのがおすすめです。
 
ハウスメーカーなどでも依頼者の要望にあわせて設計しますが、類似の物件が存在する可能性があります。
 
予算にあわせて提案してくれるため、他とは異なるマイホームを求めている方は、設計事務所へ相談してみるとよいでしょう。

 

設計事務所への依頼はどうしても時間と手間がかかります。
 
時間に余裕があり、一級建築士との打ち合わせなどを楽しく感じられるタイプの方は、設計事務所に依頼するのがおすすめです。

 

反対に時間がなく、こだわりの少ない方は設計事務所以外も検討してみましょう。

 

設計事務所への依頼でよくある質問(FAQ)

Q1. 設計料の相場はどれくらいですか?総額でハウスメーカーより高くなりますか?
A1. 設計料は一般的に総工事費の10%〜15%程度が目安ですが、事務所や建物の規模・構造によって異なります。
設計事務所は第三者の立場で複数の施工会社から見積もりを取り、コストを精査するため、不要な費用を削減できます 。広告費やモデルハウスの経費もかからないため 、結果的にハウスメーカーと同等か、場合によっては総額を抑えられるケースもあります。
 
Q2. 相談やプラン提案だけでも費用はかかりますか?
A2. 多くの設計事務所では、初回の相談は無料で行っています。
ただし、具体的なプラン作成や敷地調査に進む場合は費用が発生することがありますので、どの段階から費用がかかるのかを事前に確認しましょう。設計事務所はしつこい営業活動を行わないのが一般的ですので、安心して相談できます 。
 
Q3. 土地探しから相談に乗ってもらえますか?
A3. はい、多くの設計事務所で土地探しからの相談が可能です。
候補の土地に対して、法的な規制や敷地条件を読み解き、どのような建物が建てられるか専門家の視点からアドバイスをしてくれます。変形地や狭小地といった一見すると悪条件に見える土地でも、その土地のポテンシャルを最大限に引き出すプランを提案できるのが設計事務所の強みです 。

 

まとめ

設計事務所では、大型の施設だけではなく一般住宅などの設計もおこなっています。
 
要望や意見が尊重されるメリットがありますが、建物の完成までに時間がかかる点がデメリットです。
 
時間に余裕があり、自分だけのこだわりのあるマイホームを手に入れたいときには、設計事務所に設計を依頼してみてはいかがでしょうか。

 
Penthouse Studio一級建築士事務所では、施主様の理想の家づくりにあたって、設計だけではなく資金計画や土地のご紹介、建設工事とその後のアフターフォローまで、建築エージェントとして全てのプロセスに関わらせていただきます。
また、首都圏の狭小エリアを中心に、戸建注文住宅の設計を400件以上担当した実績もございます。
 
施主様を決して後悔させないよう、複数の選択肢を示しながら家づくりのプロセスを慎重に歩みます。
施工事例も更新中ですのでぜひご覧ください。



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