
注文住宅のサウナ完全マニュアル|費用・後悔しないための注意点も解説2025.08.13
目次
- 注文住宅にサウナは設置できる?
- サウナを設置するデメリットは?
- サウナを設置するにはどれくらいの費用がかかる?
わざわざ遠くの温浴施設まで足を運ばなくても、自宅に最高の癒やし空間があれば、毎日の生活がどれほど豊かになることでしょう。注文住宅を検討している方にとって、家庭用サウナの設置は決して夢物語ではなく、現実的な選択肢です。
特に、設計事務所に注文住宅の設計を依頼すれば、あなたの希望に合わせて自由自在にサウナのプランニングが可能になります。本記事ではどのように自分の希望を伝え、計画を具体的に進めていけば良いのかを、ステップバイステップで詳しく解説していきます。
この記事でわかること
- 注文住宅にサウナを設置するメリットとデメリット
- 注文住宅にサウナを設置する際の注意点
- 注文住宅にサウナを設置する際の費用相場
注文住宅にサウナを設置するメリット・デメリット
まずは注文住宅にサウナを設置するメリットとデメリットについて整理してみます。
サウナ設置のメリット
いつでも好きな時に「ととのう」贅沢
注文住宅にサウナを設置する最大の魅力の一つは、いつでも好きな時に「ととのう」贅沢を味わえる点です。24時間365日、自分の都合に合わせてサウナに入れるため、忙しい日常の中でもご自宅でリフレッシュすることが可能です。
温浴施設に行くための移動時間や交通費も一切かからないので、限りある時間を有効に活用できるうえにコストパフォーマンスも非常に優れています。
さらに、深夜や早朝などのスキマ時間を有効活用して、心身を整えることができるますので、現代の多忙なライフスタイルにぴったり合っています。
完全プライベート空間ならではの自由な楽しみ方
人目を気にせず家族と自由に過ごせる、サウナならではのプライベート空間も魅力です。好きな音楽をかけたり、アロマ水でロウリュを楽しんだり、自分好みにカスタマイズして理想の空間を創り出すことができます。
また、家族のコミュニケーションの場としても活用できます。家族間の会話が増え、絆が深まるきっかけにもなるでしょう。このような個別の楽しみ方は、公共の施設では体験できない独自の価値となります。
徹底した衛生管理でいつでも清潔
ご自宅のプライベートサウナは、ご自身による衛生管理で清潔に保てる点も見逃せません。家族専用の空間なので、外部から細菌やウィルスなどが持ち込まれる心配がなく、安心して利用できます。
また、使用頻度に応じた定期的な清掃を行うことで、衛生意識も高まり健康的な生活習慣が身につくでしょう。
住宅の資産価値向上
住宅の資産価値向上という経済的なメリットもあります。オリジナリティあふれるサウナ付き住宅は、他にはない付加価値を生み出します。将来的な売却時にも査定のポイントとなる可能性が高いでしょう。
不動産市場では、ユニークな設備が差別化要因となり、価値を高めるケースが少なくありません。このように、サウナ設置は単なる贅沢ではなく、長期的な投資としても理にかなっています。
サウナ設置のデメリット
一方で、サウナ設置にはいくつかのデメリットも存在します。
初期費用(イニシャルコスト)がかかる
サウナ本体の価格に加えて設置のための専門工事が必要になるため、注文住宅建築の予算を圧迫する可能性があります。オーダーメイドか既製品か、あるいはストーブの種類によって費用が大きく変動するので、事前の見積もりが重要です。
高品質な材料を選ぶとコストが跳ね上がるため、予算オーバーを避けるための慎重な計画が必要です。
維持費用(ランニングコスト)とメンテナンスの手間がかかる
ランニングコストとメンテナンスの手間がかかることも注文住宅にサウナを設置するデメリットになります。ランニングコストとしては、使用時間に応じた電気代(または薪代)や水道代が発生します。とは言え、電気ストーブ式サウナの場合は1回あたりの電気代は200~300円程度です。サウナ施設に通うよりもはるかにお得です。
また、メンテナンス面では使用後の清掃や乾燥の手間がかかります。定期的なストーブの点検やサウナストーンの交換などの費用も必要です。
設置にはある程度のスペースが必要
設置にはある程度のスペースが必要になる点も考慮すべきです。そのため、サウナ室本体だけでなく、脱衣スペースや休憩スペース、水風呂やシャワーまでの動線を考慮した設計が不可欠です。
限られた敷地面積の中で、他の居住スペースとのバランスを取る必要があり、狭い住宅ではサウナの導入が難しくなるかもしれません。このスペースの問題は、事前のレイアウト設計で解決可能ですが、設計事務所の建築家の助言を受けることを推奨します。
注文住宅にサウナを設置する際の打ち合わせの流れと注意点
ここでは、注文住宅に理想のサウナを設置するための打ち合わせの流れとポイントについて詳しく解説します。
STEP1:サウナの種類を決める
まずは希望するサウナの種類を決めましょう。サウナは大きく分けて「乾式」と「湿式」の二種類に分かれます。
選定にあたっては、家族構成やライフスタイル、好みを設計士に伝えて慎重に行いましょう。
乾式サウナは高温低湿で、カラッとした暑さが好きな方に適しています。既製品も多いため、設置コストが比較的安価なのがメリットです。遠赤外線サウナの場合は、じっくりと温まるので身体への負担が少なくなります。湿度が10%程度と低いものの「ロウリュ」によって湿度の調整が可能です。
湿式サウナは中温・高湿で蒸気で体を温める仕組みです。ドライサウナより温度が低く、高齢者やお子様でも入りやすいのがメリットです。ただし、湿度が高いため木材がカビやすく、日々の手入れは乾式に比べて手間が掛かります。
STEP2:動線を意識して設置場所を検討する
サウナを設置するうえで最も重要なポイントは、「サウナ室から水風呂(またはシャワー)へ、そして外気浴」へのスムーズな動線です。
オーソドックスな配置としては次の3パターンが考えられます。
浴室隣接型は最もスタンダードで、シャワーや水風呂へのアクセスが容易なため、日常使いに便利です。
バルコニーや屋上設置型は、外気浴を楽しめる非日常感が魅力で、開放的なリラックス空間を求める方に最適です。
庭や離れ設置型は、住宅とは独立した空間として本格的なサウナ小屋を実現可能です。プライベートを重視するケースに適しています。
STEP3:使用方法をイメージして細部まで詳細に確認
ご自宅におけるサウナの具体的な使用ケースをイメージし、設計士とともに細部まで詳細に確認しましょう。細かなイメージを共有することで、後悔のないサウナ空間が実現します。
まずは、利用人数や利用シーン、寝転びたいかストレッチしたいかなどのご自身の希望を具体的に想定し、設計士に伝える必要があります。
デザイン面では窓の有無、木材の種類、照明などを決めていきます。可能であればカタログだけでなく、メーカーのショールームや設計事務所の過去の実例を見学し、現物をチェックすると設置後に後悔することが少なくなるでしょう。
断熱・換気計画は特に重要です。結露やカビを防ぎ、家の寿命を守るためにもプロの設計が不可欠です。給排水・電気設備の確認も欠かせず、サウナストーブに必要な電源、ロウリュ用の給水、汗を流す排水の計画を綿密に立てます。
サウナを利用するうえでの安全面での配慮も重要です。お子様の安全対策としては、熱源へのガード設置やチャイルドロックの導入、薪ストーブなどの火気を使用する場合は一酸化中毒排を防ぐための適切な換気方法を検討する必要があります。
STEP4:長く快適に使い続けるためにメンテ方法も確認
サウナを長持ちさせ、快適に使い続けるためには、メンテナンスが欠かせません。使用後は必ず換気して内部を乾燥させるなどの日常的な手入れに加え、消耗品や交換部品の維持費用も事前に確認しましょう。これによりサウナの耐久性が高まり、長く利用できるでしょう。
注文住宅にサウナを設置する際の費用相場と内訳
ここで気になるサウナの設置費用について説明します。
サウナの種類別・費用相場
サウナの設置費用は、種類によって相場が異なります。最初の選択肢としては、既製品を購入するかオーダーメイドで造作するかの二択となります。
既製品(ボックス型)
費用相場: 約150万円~250万円
メリット:工期が短く、コストを抑えやすい
デメリット:サイズやデザインの自由度が低い
既製品をはめ込むタイプの場合は、設置費用を比較的抑えることができます。工期が短くコストを抑えやすいメリットがありますが、サイズやデザインの自由度が低いというデメリットもあります。
オーダーメイド(造作)
費用相場: 約200万円~400万円以上
メリット:空間に合わせた自由な設計、デザインが可能
デメリット:費用と工期がかかる
オーダーメイドの場合、相場は約200万円から400万円以上と高額になります。費用と工期がかかりますが、空間に合わせた自由な設計が可能で、まさに「自分だけのサウナ」が実現できる点が魅力です。
特に、設計事務所に依頼するなら、空間の価値を最大化できるオーダーメイドがおすすめです。ただし、オーダーメイドでサウナを施工できる技術力を持つ建設会社は限られています。実績の無い建設会社に依頼する場合は、サウナ部分のみを専門工事会社に別途発注する方が品質を確保できるでしょう。
その場合は事前に設計事務所と相談し、サウナ部分を分離発注とする対応をしてもらう必要があります。
具体的な費用の内訳
サウナ本体に関わる費用
サウナ本体に関わる費用としては、サウナ室の材料費があり、木材の種類で変動します。例えば、ヒノキやサワラなどの高級木材を選ぶとコストが上がります。
また、サウナストーブ(電気式または薪式)、サウナストーン、ドア、窓、照明、温度計などの備品が含まれます。これらのアイテムは、サウナの機能性と快適性を左右する重要な要素です。
専門工事費用
サウナ本体や付属部品に加えて、躯体工事、下地工事、断熱工事、防水処理や板張り仕上げなどの建築工事が必要です。専用回路の配線、照明・換気扇設置などの電気工事や給水と排水設備の設置も必須になります。
オプション費用
オプション費用としては、水風呂の設置(浴槽、チラーなど)、ととのいスペースの造作(ベンチ、デッキなど)、音響設備や調光機能付き照明などの追加機能が挙げられます。これらを加えることで、サウナ体験がさらに豊かになりますが、予算をオーバーしないよう優先順位を付けることが大切です。
特に水風呂とチラーは、スペースも必要でコストも高額になるため、計画初期段階で良く検討する必要があります。
設計料
設計料は、全体の工事費に応じた費用で、安全性とデザイン性を両立させた空間を実現するための重要な投資です。この料設計料を惜しまず、プロの知見を活用することで、後々のトラブルを防げるでしょう。
まとめ|最高の「ととのい」は、信頼できるパートナー選びから
本記事では注文住宅にプライベートサウナを設置するメリットと打ち合わせの進め方について解説しました。コストも掛かり注意すべき点もいくつかありますが、注文住宅にサウナを設けることは、日々の暮らしを豊かにする素晴らしい投資と言えるでしょう。後悔しないためには専門知識を持つ設計事務所との綿密な計画が不可欠です。それによってメリットを最大化し、デメリットを最小限に抑えることができます。
「penthouse studio」は、お客様ひとりひとりのライフスタイルに深く寄り添い、デザイン性・機能性・安全性を高いレベルで融合させた、世界に一つだけのサウナ付き住宅をご提案します。
施工事例も更新中です。
都内の戸建住宅や別荘建築でのサウナ導入事例もありますので、ぜひご覧ください。